1980年代は、私が一番映画に夢中になっていた年代です。とにかく封切られる映画はもちろん映画館でチェック。そしてビデオがレンタルされれば(家庭にビデオデッキが普及し、レンタルビデオが出現したのもこの頃)もう一度チェック、さらに気に入った映画となると、何度も何度も繰り返し見たりしていました。だからこの頃の映画にはすごく思い入れがあるんですよね。そんな80年代は、スタローン、シュワルツェネッガー、ジャッキー・チェンという3代マッチョスター達が一番輝いていた時代。「ランボー」や「ロッキー」「ターミネーター」や「コマンドー」、「プロジェクトA」や「スパルタンX」という大作映画がガンガン登場した時代でした。みんな若くて熱かったねえ。さて今回は、そんな中でも私を映画の世界に引き込んでくれた最大の人物、シルベスター・スタローンの異色作、「コブラ」であります。

「コブラ」は、「ランボー」「ロッキー」と、続編を作るたびに大ヒットを飛ばしていスタローンの黄金期に生まれた作品ですが、思ったほどヒットしなかったため、シリーズ化を非常に意識した映画ながら、結局1作のみとなりました。ストーリーはシンプルそのもので、動機不明な異常殺人者集団と、はみ出し刑事マリオン・コブレッティ、通称 "コブラ" とのガチンコバトル!それだけでです。でもここに登場するスタローンはめちゃくちゃカッコイイ!黒いサングラスに黒いコート、ジーンズにはコブラを彫ったグリップのガバメント。口にはいつもマッチ棒。そして決まり言葉は「おまえは病気だ。俺が薬だ!」見事なまでにバッチリと決まっています。色んな役柄(ほとんどは同じような役だけど)を演じるスタローンですが、ここまでスタイリッシュなのはこの映画だけじゃないでしょうか。ちなみに私もこのスタイルに憧れて汚いコートを着てマッチ棒をくわえてたなあ・・・はずかしい思い出です・・・・。
スタローンといえばやっぱり「ロッキー」が当たり役。売れない役者として過ごしていた極貧時代に、たまたまテレビでやっていた「モハメッド・アリ対チャック・ウェプナー」の試合を見て、わずか3日で書き上げた脚本を映画会社に売り込み、無名の自分を主役で撮りたいと懇願して出来たこの低予算映画は、世界中で大ヒット!無一文だった彼が一夜にして、スターの仲間入りをしたという話は有名ですね。この感動的な人間ドラマを自分で書いた、というのがスタローン最大の魅力。以後の大して面白くもない脚本を何本書こうが、「ロッキー」があるからこそファンは応援したくなっちゃうんですよね。最近はなかなか面白い映画に恵まれないスタローンですが、是非またがんばってもらいたいものです。

スタイリッシュでバッチリ決まったこの映画には、これまた超クールな車が登場します。コブラの愛車は1950年型マーキュリーの改造車。なんと排気量は約5800ccで、さらにスーパーチャージャーやNOSシステム(ニトロってやつ)まで搭載しているというかなりのカスタムで、冒頭の登場シーンから中盤のカーアクションまで第2の主役といってもいいほどの存在感で大活躍します。とくに見せ場は、背後から執拗に追いかける犯人の車を、いきなり180度ターンして迎撃、爆発炎上させるというシーン!このあまりのカッコ良さに、プロのスタントマン達もため息をもらしたそうな。映画としての完成度は決して高くはない作品ですが、このカーアクションはまちがいなくトップレベル。すでに20年近くも前の映画でありながら、今でも十分に通用するような緊張感あふれるアクションが堪能できます。スタローン好きなら誰もが通過した映画でしょうが、もし未見の人がいるなら今すぐレンタルビデオ屋さんに急げ!
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