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公開してから少し経っていますが
「カポーティ」は、なかなか見ごたえのある映画でした。
「ティファニーで朝食を」などで知られるアメリカの人気作家、
トルーマン・カポーティ。
マリリン・モンローらハリウッドスターとも交流し、
アメリカのセレブ界で多分、
初めて自分をゲイだと公言していた人としても知られています。
そんな彼が、ある日、新聞を賑わせている
一家惨殺事件の犯人2人組に興味を抱きます。
そして、犯人の心情に迫ろうと、監獄の彼らと面会を重ね、
ノンフィクション・ノベル「冷血」を執筆するのです。
このカポーティの行動が、
彼にとてつもない名声と共に、
誰にも理解できないほどの心の苦しみと衝撃を
与えることになっていきます。
主演は、この映画でカポーティを本人そっくりに演じて
今年のアカデミー賞主演男優賞を獲得した
フィリップ・シーモア・ホフマン。
名前だけ聞くと「誰~? 知らないなー」なんて
思ってしまうかもしれませんが、
この夏、大ヒットした「M:I:3」で、トム・クルーズと対決する
悪の親玉として強烈な演技を見せてくれたあのヒト、
と言えば分かると思います。
「ツイスター」「マグノリア」「フローレス」「リプリー」など、
これまでもさまざまな作品で
名脇役として活躍してきたホフマン。
確かにすごく上手なのに、あまりにも役に溶け込みすぎていて
逆に印象に残らないという不思議な俳優さんです。
アメリカでは「カメレオン俳優」と呼ばれているというのもナットクですよね。
そんな彼がカメレオン俳優のニックネーム通り
驚くほどトルーマン・カポーティになりきっているのが本作です。
本人はTVのインタビュー番組で
「当時のフィルム映像などで、
誰もがカポーティ本人の独特の話し方や仕草を知っているので
真似るのはとても難しかった」と語っていましたが、
普段の彼とカポーティはまるで別人なのに
映画の中では本当にソックリ!でした。
ですが、ただの物真似では終わっていないのが
スゴイところだと思います。
ワタシはそれを、ほんの数秒のシーンで感じて、
背筋がゾクゾクしました。
クルマで走り去る友達を道路に立って見送る、という場面で、
カポーティに扮したホフマンは、後姿しか画面に映っていないのですが、
その立っている後姿だけで、
ゲイの男性だと分かる雰囲気をかもし出していたんですよ!
物語は事実に基づいていて、とても重いストーリーなのですが、
それよりも何よりも
フィリップ・シーモア・ホフマンの演技を超えた演技に圧倒されてしまいます。
この映画で「冷血」に興味を持ったら、
小説を読むのもいいですが、
アメリカでTVドラマとして放送された「冷血」もチェックするといいかも知れません。
置いてあるビデオ屋さん、結構多いと思いますヨ。
この作品では「ER」のグリーン先生ことアンソニー・エドワーズが
極悪な犯人を演じていて驚くことウケアイです。
投稿者 mi-chan : 2006年10月21日 21:08
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