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映画 純喫茶磯辺

まったく期待していなかったのに意外に面白かった~♪っていう映画に出会った時、
すごくトクした気分になっちゃいます。

今日のワタシを、そんな気持ちにしてくれたのが「純喫茶磯辺」でした。
最初、何、このダサいタイトル…と思ったのですが(笑)、
作品を観た後では、このタイトルしか考えられないって思っちゃいましたね~。

宮迫博之さん扮する磯辺裕次郎。
石原裕次郎と同じ字ですね。
世代的に親の願いがこめられている名前なんだろうなぁって思って、
まずこの名前でクスリと笑いました。

その磯辺裕次郎は、8年前に奥さんに逃げられ、
高校生の娘・咲子と2人で公団で暮らすメタボな中年親父です。
仕事はガテン系なんですけど、やる気とかはまったくナシ。
石原裕次郎とは似ても似つかない人生と言っていいでしょう。

そんな裕次郎に、親の遺産が転がり込みます。
浮かれちゃった彼は、何と「女にモテたい」と言う理由だけで
遺産を使って喫茶店をオープンさせてしまうんです。
咲子はそんな父を醒めた目で見ているのですが
オープンした日くらいは手伝うか…とお店へ行ってみることにします。
すると、もう信じられないくらいすべてがダサ過ぎるインテリアの
「純喫茶磯辺」が作り上げられていました。
80年代のアイドルのポスターに、豹柄やゼブラ柄の椅子、
インベーダーゲームが出来るテーブル…。
だいたい、いまどき≪純喫茶≫って(笑)。

でも、色々ありながらもお店には常連さんも出来て、
少しずつ軌道に乗って来たかな~と思われたんですが
バイトの謎めいた美女、素子の存在が裕次郎の心をトキメかせてしまい…。

こんな裕次郎ですが、娘の咲子を可愛がっていて
咲子もイマドキの女子高生でありながらも家事をこなしたり
お店を手伝ったりと、とってもいい子なんですね。
しかも、その2人の関係が、すごく自然に描かれていて好感が持てました。
咲子はすぐ、父親の裕次郎に「バッカじゃないの」とか
「死んだら?」とか言うんですけど、その言い方がホントに親子みたいでした。
ワタシたち娘って、パパにむかって結構言うんですよ、日常的に。
でも、パパの方はまったく意に介してなくて。

宮迫さん扮する裕次郎も「バッカみたい」とか咲子に言われても
ふふーん、って感じだし、「死んだら?」って言われた時なんて
「やだ」って軽く言って受け流してました(笑)。

他のキャストの人たちのセリフもそうでしたが
とにかく会話が自然過ぎるほど自然。
「ほら、あたしアレだからアレなんだよね」なんて感じの
ワタシたちが日常ではよく言ってしまう代名詞連発もあったりして。
撮影時、キャストが言い間違ったり、言いよどんだりしても
監督はやり直しって言わなかったんじゃないかしらって思うほどでした。

宮迫さんが、ちょっと不器用な中年のオジサンをうまく演じています。
お笑い芸人さんって、普段からコントとかやっているからなのか、
お芝居が上手な方が多いですよね。
この作品には「ハリセンボン」の近藤春菜さんも
持ち味を最大に発揮した役どころで登場するんですけど、
やっぱりいいお芝居してました。
そして、娘の咲子を演じた仲里依紗ちゃんが、可愛くて演技もナチュラルで
ワタシはすっかり彼女のファンになっちゃいました~。

「夕凪の街、桜の国」で泣かせてくれた麻生久美子さんも
これまでのイメージを払拭するような強烈な女性を演じています。
コスプレ姿をサラリと披露したりして、最後まで色々な顔を見せてくれます。

笑いと人間に対する温かな視線、そして、不器用な優しさがいっぱいの作品です。
普段はハリウッド映画を観ることが多いワタシですが、
最近の日本映画も面白いなぁって思わせてくれたこの映画に感謝したい気持ちになりました。

投稿者 mi-chan : 2008年07月06日 23:14

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