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映画 チェ 39歳 別れの手紙

「チェ 28歳の革命」に続くスティーヴン・ソダーバーグ監督による「チェ」2部作の後半、
「チェ 39歳 別れの手紙」がついに公開です。

キューバ革命を成功に導いたカリスマになったチェ・ゲバラ。
ですが、南米全体を救いたいと思う気持ちを抑えることが出来ず、
キューバの国家の要人という立場を捨て、
革命を一緒に成し遂げたカストロと自分の子どもたちに別れの手紙を残し、
彼は次なる救いたい国・ボリビアへと旅立ちます。
カッコよすぎでしょ~。普通は、独立を成功させて国のリーダーになったら
その地位に甘んじて暮らすでしょ~。
それをいとも簡単に捨てて、またしてもゲリラ生活に入るなんて…。
男としては素敵過ぎですが、もし彼がワタシの旦那さんや家族だったら…と思うと
やり切れませんね。

大統領の独裁政治に苦しむボリビアでしたが
キューバの時の違い、ゲリラ活動はなかなかうまく行きません。
根を詰められないお国柄なのか、
真面目さもあまり見られないし、ゲバラの言う事もちゃんと聞かないんですよね。
しかも、ボリビア共産党からの協力が絶たれた上に地元民軍に裏切られてしまい、
進路も退路も、武器も食糧も失ってしまいます。
そして、ついにゲバラが書き続けていた日記が終わりの日を迎えます…。

最後の最後まで、リーダーらしさを失わなかったゲバラの姿に
涙が止まりませんでした。
もし彼が生きていたら、今の世の中は少し違うものになっていたかも
知れないな…と思うと、無念でなりません。

余談なんですがゲバラって、キューバ革命の後、31歳の時に
農業や産業の勉強がしたいと日本を訪れているんですね。
色々な工場や会社を見学していたそうですが
そのうち、原爆を落とされた広島という町が、今自分が泊まっている大阪から
近いと知り、夜中に宿を抜け出して夜行列車に乗り、広島まで行ったんだそうです。
そして、被爆者の入院する病院や原爆ドームなどを訪れ、
「なぜ日本人はこんなことをされても怒らないでアメリカの言いなりになっているのか」
と言ったんですって。
彼が帰国して、広島の惨劇を自国民に伝えたことで
今もキューバ人は、アメリカ人よりもよーく広島の原爆のことを知っているとか。
「8月6日は何の日か知ってますか」と町で聞くと、
若い子でも「広島に原爆が落とされた日です」と答えるそうですよ。

それにしても、チェ・ゲバラという人がどんな半生を送り、
どのようにしてこの世から消えたのか、今までまったく知らなかったので
この映画は、すごく衝撃的でした。
2度も命がけで世の中を本気で変えようとした男…。
人間として素晴らしい魅力を持った人だったのだということがよく分かりました。
今もキューバではダントツの英雄で、巨大な像も建っているし、
キューバの人だけじゃなく、世界中の人たちにも尊敬されていますね。
あのジョニー・デップが肌身離さずゲバラの写真を持っているというのも有名な話です。

それに比べて盟友だったカストロは、まるでヒーロー扱いはされていないみたいですね。
ですが、特に嫌われているわけでもないんですって。
アメリカは徹底的に悪者扱いしてますけど、
マイケル・ムーア監督の「シッコ」でも分かったとおり、
国自体は貧しいながらも人々は幸せなんですよね。
しかも、調べてみたらカストロって私的財産はほとんど無くて、
国家のリーダーとしての年収も、4万円(!)くらいなんだそうですよ。
キューバは社会主義だし、物価も違うとは言え、
これだけでも革命時からの主義主張が今も一貫しているように思えますし、
国民に嫌われていない理由も分かる気がします。
ちなみに先日、テレビで言ってましたがアメリカの大統領の年収は4000万円くらい、
日本の総理大臣は4500~5000万円くらいだそうです。

チェ・ゲバラは
「最も重要なことは権力を握ることではなく、握った後に何をするかを明らかにすることだ」と
よく言っていたそうです。
その口癖通りに生き抜いたのって凄過ぎですよね。
庶民のために何も動いてくれていない今の政治家の皆さんにもぜひ観て頂きたい映画です。

投稿者 mi-chan : 2009年01月31日 23:26

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