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映画 バーン・アフター・リーディング

昨年「ノーカントリー」でアカデミー賞を獲ったコーエン兄弟監督作
「バーン・アフター・リーディング」。

もう、オスカー獲ったとたんに
元のユル~いオフビートな映画に戻っちゃってますねっ(笑)。
お得意の「ダメな人々の勘違いと行き違い連続」ストーリー…ってヤツです。

ワシントンD.C.。
CIAのベテラン諜報員オズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)が、
不本意な形で首を切られて激怒。
彼は怒りに任せ、事実を少し交えて
エージェント時代に見聞きしたことを小説にしようと考えます。

所変わって、近くのスポーツジム。
職員の中年女性リンダ(フランシス・マクドーマンド)は
最近、自分のルックスの衰えが気になり、美容整形をしたくてたまりません。
たるんだ二の腕とか、ポッコリお腹とか、目の周りのシワとか
そういうところをお直しすれば、素敵な男性との恋愛が待っていると信じちゃってるんです。

そんな彼女の同僚で、
いつもスポーツドリンクを片手にiPodを聴きながらノリノリで生きている
脳みそまで筋肉みたいなスポーツバカの青年チャド(ブラッド・ピット)が
ある日、「ジムの男性用ロッカーでこれ拾った~」と
1枚のCD-ROMを持って来ます。

パソコンで中味を確認した彼は
「これ、CIAの機密資料じゃね?」と大騒ぎ。
そう、これを落としたのは、件の失職したベテラン諜報員だったんですね。
ホントは彼の嫁の仕業なんですが…。
ということで、極秘資料っぽい内容ながら
実はただの小説の下書きなんです。
でも、そうとは知らないスポーツバカ青年と、整形したい中年おばさんは
「これをネタにCIAからお金を脅し取ろう!」と思ってしまうのです。

この事件に財務省連邦保安官というおカタイ職業なのに
ダブル不倫中のうえ、出会い系サイトで女性漁りばかりしている
しょーもないオッサンのハリー(ジョージ・クルーニー)が加わって来ます。
不倫相手のケイティ(ティルダ・スゥイントン)は
オズボーンの妻で、それだけでも泥沼なのに
出会い系サイトで新たにハリーが出会ったのは、何とリンダ。
そして、リンダはハリーに夢中になっちゃうんですね~。

こんな偶然と数々の不運が重なり、事態は思いもよらない方向へ。
もう、出てくる人たちがみんなザンネンなオトナばかりなんですよ。
だから余計にコトがヘンな方へと転がっていくという…。
それが観ていて面白いところでもあるんですけどね。

自分のことしか考えていない、短絡的で幼稚な人々が巻き起こす
ザンネンな出来事が複雑に絡み合い、
物語は、想像もつかない怒涛の結末へ一気になだれ込みます。
でも、クライムサスペンス的な感じはまったくなくて、
衝撃的な出来事が起こるたびに
失笑が劇場内に響き渡ってました(笑)。

こーんなおバカでザンネンな人々を演じているのが
現在のハリウッドを牽引している豪華スターたちって言うのが
まず面白どころのひとつですよね。
特にブラッド・ピットは「今までのスターとしてのキャリアが危なくなるんじゃ…」
と言われたほどのバカッぷりを熱演、さらに劇中で物凄い消え方をして
観客の度肝を抜いちゃいます。


気合入れて観に行くような映画ではないので(いい意味で…です)、
劇中のチャドみたいにドリンク片手にリラックスして楽しめる作品です。
ゴールデン・ウィークにまさにピッタリ♪って感じですね。

ラストシーンでも失笑が起こるという、かなり珍しい映画でした。
くだらないんだけど、すごくよく考えられている筋書きで
「世の中の出来事とか大事件って、実は、この映画の中の人々みたいな
ザンネンな人たちの勘違いとかすれ違いなんかで
成り立っていたりするのかもなぁ」なんて思ってしまったワタシです。

投稿者 mi-chan : 2009年04月30日 23:08

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