2008年04月14日|田中むねよしのモーターペンシル
テーマ:ブログ
むかしむかしサーキットにはデータロガーなどという無粋なものはありませんでした。そのかわり、ドライバーの美しい奥方や恋人が手に手にストップウォッチを持って、愛する彼が命を削って叩き出したタイムを計っていたのです。その刹那、神様のくださった1秒の重みを、地球上の誰よりも感じていたのは彼女たちかもしれません。だからでしょうか、彼女たちの表情はまるで、天使のように澄んでいました。
レースが始まったら、彼女たちにできるのは祈ることだけです。彼の勝利を、いえ、それ以上に無事にピットへ還ってくることを。待つ時間の重みはラップタイムの重さの幾倍でしょうか。だから彼女たちも、きっと彼らを待たせることでしょう。勝利を祝うパーティの、ドレスを選ぶその間……。
投稿者 田中むねよし : 2008年04月14日 13:30



